アンリ・ルソーは20世紀の素朴画家の中で、飛び抜けて優れた才能に恵まれ、ナイーブな心と豊かな想像力で、写実と幻想の世界に両生していた。
しきりに熱帯林の風景を描いたが、ここに見るように交錯している樹木と草の葉が音楽のように美しいリズムを持っていて、その音楽の中で赤とオレンジ色の果物が、ひときわ鮮やかだ。
大きな浅黄の実が垂れ下がる下に灰色の物体が見えているが、画家はそれを野牛と呼んでいる。
解説:田辺 徹(美術評論家)
アンリ・ルソーは20世紀の素朴画家の中で、飛び抜けて優れた才能に恵まれ、ナイーブな心と豊かな想像力で、写実と幻想の世界に両生していた。
しきりに熱帯林の風景を描いたが、ここに見るように交錯している樹木と草の葉が音楽のように美しいリズムを持っていて、その音楽の中で赤とオレンジ色の果物が、ひときわ鮮やかだ。
大きな浅黄の実が垂れ下がる下に灰色の物体が見えているが、画家はそれを野牛と呼んでいる。