世界の美術館

「ジプシー娘」 フランス・ハルス

ジプシー娘
年代:1628-1630年頃
製法:油彩、板
収蔵美術館:ルーブル美術館

19世紀後半、ルーヴル美術館に所蔵されて以来長い間“ジプシー娘”の愛称で親しまれてきたが、最近の研究では娼婦がモデルであると指摘されている。

確かに、乱れた長い髪の毛や大きく広げられた胸元からこぼれ落ちそうに顔を出している乳房などは普通の娘のイメージから掛け離れている。

しかしこの女が娼婦であったとしても、フランス・ハルスは官能性を追求するのではなく、貧しさもものともしない生命力に溢れた下層階級の娘を描き出そうとしたのであった。

解説:橋 秀文(神奈川県立近代美術館 主任学芸員)