シャルダン(ジャン・シメオン・シャルダン), ルーヴル美術館

「独楽を回す少年」 ジャン・シメオン・シャルダン

独楽を回す少年
年代:1738年
製法:油彩、カンヴァス
収蔵美術館:ルーブル美術館

シャルダンは子供とその遊びに限りない共感を示した。この絵のモデルは当時10歳。銀行家、宝石商の息子で、のちに重要な絵画収集家となった。

半ば開いた引き出しからはチョーク挟みがのぞき、机の上には羽ペンと紙片が置かれて、この子が勉強を中断して遊びに夢中になっていることを物語る。

机の面と壁の緑と赤の太い帯が安定した画面を構成し、明るい色のおしゃれなチョッキを着た少年の穏やかな沈黙が美しい。ただ回転する白い独楽(こま)だけが動いている。(太田)

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