ゴヤ(フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス), プラド美術館

「裸のマハ」ゴヤ(フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス)

裸のマハ
題名:裸のマハ
年代:1797-1800年頃
製法:油彩、カンヴァス
収蔵美術館:プラド美術館

モデルがだれか、また“裸”と“着衣”の2作を巡って最も有名な絵である。粋なスペイン娘“マハ”が、寝台を思わせる豪華な長椅子に寝そべり、裸身をさらしつつ挑むように視線を投げかける。

首の位置や下半身のポーズが不自然でも、その肉体の匂うような蠱惑美(こわくび)にまず圧倒されよう。

ジョルジョーネ以来、画家たちはヴィーナスたちに女体美表現の口実を見いだしてきたが、ここゴヤに至って新時代が開始されたのである。

解説:大高 保二郎(早稲田大学 教授)

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