エゴン・シーレ, オーストリア絵画館

「母親と二人の子供」 エゴン・シーレ

母親と二人の子供
年代:1915/17年
製法:油彩、カンヴァス
収蔵美術館:オーストリア絵画館

シーレの作品の中では最も抽象的な形体感覚が示された作品である。画面は中央の母親の白っぽい姿と、両脇の子供の色鮮やかな姿によって形作られている。

その両者の対比と融合は、死にゆくものの中からの新しい生の成長ということを象徴的に表しているのである。

1915年に一度完成され、その後、1917年に手が入れられた作品であり、変更の跡が画面にうかがわれる。

解説:有川 治夫(学習院大学 教授)
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