「ヘルベルト・ライナーの肖像」 エゴン・シーレ 作者:エゴン・シーレ 年代:1910年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:オーストリア絵画館 しばしば「ライナー坊や」とも呼ばれるこの肖像画は、シーレ自身が重要な作品のひとつと考えていたものである。 クリムトが流麗な装飾性の中に人物像と背景を融合させるのに対し、シーレは空間性を全く感じさせない空白の地の上に人物を孤立させる。 その結果、このような子供の像にさえ、人間存在の深淵(しんえん)が顔をのぞかせるのである。 解説:有川 治夫(学習院大学 教授) あわせて見たい絵画・コラム「家族」 エゴン・シーレ「死と乙女」 エゴン・シーレ「母親と二人の子供」 エゴン・シーレ「フーゴー・コラーの肖像」 エゴン・シーレ スポンサードリンク