「戦乱の恐怖」 ピーテル・パウル・ルーベンス 作者:ピーテル・パウル・ルーベンス 年代:1637年頃 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:ピッティ美術館 盾と剣を携えた勇猛な軍神マルスをヴィーナスが押しとどめようとしている。しかし彼は芸術や学問を表す絵画や書物を踏みつけながら、飢えとペストの象徴である怪物と逃げ惑う庶民に向けて突き進んでいく。 両手を挙げ悲嘆にくれる女は、ルーベンス自身が記すところによれば「掠奪(りゃくだつ)、暴行、悲惨に苦しんできた不運なヨーロッパ」を象徴しているのだという。 この作品は、画家自ら経験した三十年戦争の恐ろしさと悲しみを描き出したものなのであろう。 スポンサードリンク 編集者RECENT POSTED2023年2月6日憧憬の地 ブルターニュ ― モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷:国立西洋美術館イベント情報2023年2月6日ルーヴル美術館展 愛を描く:国立新美術館イベント情報2022年1月12日【コラム】美術の皮膚(192)マネの黒とマネの闇~モネの友情×打算~コラム2021年12月18日【コラム】美術の皮膚(191)マネの黒とマネの闇~ブーダンとクールベ~コラム2021年12月11日【コラム】美術の皮膚(190)マネの黒とマネの闇~本当の印象派の父~コラム2021年11月27日【コラム】美術の皮膚(189)マネの黒とマネの闇~もう一枚の集大成~コラム編集者の記事一覧