
1501年、フィレンツェでレオナルド・ダ・ヴィンチが聖アンナと聖母子を描いた下絵カルトンを展示し、たいへん評判になったという記録が残されている。
この作品は、そのカルトンから描かれたが完成はせず、最後までレオナルド・ダ・ヴィンチの身辺にあった。受難を意味する小羊から幼子キリストを引き離そうとする聖母とそれを慈愛に満ちた表情で見守る聖アンナの微妙な動き、そして背後の幽遠な風景が晩年のレオナルド・ダ・ヴィンチの到達した画境を示す。(太田)
1501年、フィレンツェでレオナルド・ダ・ヴィンチが聖アンナと聖母子を描いた下絵カルトンを展示し、たいへん評判になったという記録が残されている。
この作品は、そのカルトンから描かれたが完成はせず、最後までレオナルド・ダ・ヴィンチの身辺にあった。受難を意味する小羊から幼子キリストを引き離そうとする聖母とそれを慈愛に満ちた表情で見守る聖アンナの微妙な動き、そして背後の幽遠な風景が晩年のレオナルド・ダ・ヴィンチの到達した画境を示す。(太田)