ダヴィッド(ジャック・ルイ・ダヴィッド), ルーヴル美術館

「レカミエ夫人の肖像」 ジャック・ルイ・ダヴィッド

レカミエ夫人の肖像
年代:1800年
製法:油彩、カンヴァス
収蔵美術館:ルーブル美術館

新古典主義の指導的立場にあったダヴィッドが描いた作品の中でも、珍しく優雅で若々しさに満ち溢れた肖像画である。

モデルはジュリエット・レカミエと言い、パリの富裕な銀行家に嫁ぎ、その美貌と才知によって革命期および帝政期の社交界で注目を一身に集めていた女性である。

レカミエ夫人が、この作品以外にダヴィッドの弟子ジェラールにもう1点肖像画を依頼したことから、ダヴィッドは制作を中断してしまった。皮肉なことに、それであるが故にこの作品は未完の美をたたえている。(橋)

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