「ダンテの小舟」 ウジェーヌ・ドラクロワ 作者:ウジェーヌ・ドラクロワ 年代:1822年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:ルーブル美術館 ロマン主義の旗手ドラクロワのサロン初出品作である。主題はダンテの「神曲」地獄篇第8歌から取材されており、ダンテとヴェルギリウスが地獄の河を小舟で下っていくところが描かれている。 その画面全体を覆う陰鬱(いんうつ)な絶望感には、ジェリコーの『メデューズ号の筏(いかだ)』からの影響が認められるが、ここにはさらに文学的な芳醇さが漂い、ドラマティックでおどろおどろしい半面、ドラクロワ特有の文学性豊かな潤いがあることも忘れてはならない。(橋) スポンサードリンク 編集者RECENT POSTED2023年2月6日憧憬の地 ブルターニュ ― モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷:国立西洋美術館イベント情報2023年2月6日ルーヴル美術館展 愛を描く:国立新美術館イベント情報2022年1月12日【コラム】美術の皮膚(192)マネの黒とマネの闇~モネの友情×打算~コラム2021年12月18日【コラム】美術の皮膚(191)マネの黒とマネの闇~ブーダンとクールベ~コラム2021年12月11日【コラム】美術の皮膚(190)マネの黒とマネの闇~本当の印象派の父~コラム2021年11月27日【コラム】美術の皮膚(189)マネの黒とマネの闇~もう一枚の集大成~コラム編集者の記事一覧