「ラ・プリマヴェーラ(春)」 サンドロ・ボッティチェッリ 作者:サンドロ・ボッティチェッリ 年代:1482年頃 製法:テンペラ、板 収蔵美術館:ウフィーツィ美術館 『ヴィーナスの誕生』とともにボッティチェッリの代表作である。 ここでも登場人物は画面手前に大きく描かれ、背景は生い茂る木々によって閉鎖されており、見る者に奥行きを感じさせない。春の女神「プリマヴェーラ」の衣に施された実に細密な花模様、三美神の透明なヴェールが織り成す線の優美さといい全体に中世的であり、当時の流行様式とは趣を異にしている。 とはいえ現代では、このボッティチェッリ独自の華麗な装飾美を否定する者はだれもいないであろう。 ・「ヴィーナスの誕生」 サンドロ・ボッティチェッリ あわせて見たい絵画・コラム【コラム】美術の皮膚(94)「世紀末芸術~時代の徒花“ラファエル前派”~」「キリストの洗礼」 エル・グレコボストン美術館の至宝展 ― 東西の名品、珠玉のコレクション(神戸)アルチンボルド展 スポンサードリンク