「キリストの洗礼」 エル・グレコ 作者:エル・グレコ 年代:1596-1600年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:プラド美術館 16世紀末、マドリードのドーニャ・マリア・デ・アラゴン学堂のために手がけた巨大な祭壇衝立画を構成する1枚。 岩に片膝をつき、ヨハネから洗礼を授かるキリストがいる地上界から、聖霊のハトを介して神が坐す天上界に導かれる。 ここで洗礼は聖書の挿話に終わらず、恩寵(おんちょう)による人類の救済を意味している。 炸裂する光と空間を貫く炎のようなリズム、また、きらびやかな色彩こそ晩年のエル・グレコが到達しえた現代的な様式である。(大高) あわせて見たい絵画・コラム【コラム】美術の皮膚(122)「ハプスブルグ~スペイン絵画黄金時代~」「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」 グスタフ・クリムト「堕罪」、「贖罪」ー ヒューホ・ヴァン・デル・グースポーラ美術館開館15周年記念展「100点の名画でめぐる100年の旅」 スポンサードリンク