「接吻」 グスタフ・クリムト 作者:グスタフ・クリムト 年代:1907/08年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:オーストリア絵画館 正方形というのは、クリムトをはじめ、19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した画家たちが好んだ画面の形である。 特別な方向性を持たないニュートラルな正方形という画面形の中に、豊かな構成の可能性が追求されたのである。 この余りにも有名な『接吻』は、中でも巧みな構成を示すもの。恋人たちを包む愛の抽象的空間の濃密さが、緊密な造形によって視覚化されている。 あわせて見たい絵画・コラム「ピエロ(ジル)」 アントワーヌ・ヴァトー「アルストン嬢」ー トマス・ゲーンズバラ(トマス・ゲインズバラ)【コラム】美術の皮膚(137)ゴッホとゴーギャン~以て非なるダンス~【コラム】美術の皮膚(95)「世紀末芸術~継がれるジョン・ラスキンの思想~」 スポンサードリンク