
レノルズはイギリス画壇に君臨した肖像画家。
この官能的な若い女はネルソン提督の愛人エンマ・ハミルトンと信じられている。ロイヤル・アカデミー会長でもある、謹厳なレノルズも、子供の絵を描く時は手放しで甘美な感傷を見せたが、この作品にもそれがうかがえる。
温かい色調はヴェネツィア派を思わせるが、イギリス貴族の好みにあったその優雅さを見ると、レノルズもやはり18世紀の人であった。
解説:田辺 徹(美術評論家)
レノルズはイギリス画壇に君臨した肖像画家。
この官能的な若い女はネルソン提督の愛人エンマ・ハミルトンと信じられている。ロイヤル・アカデミー会長でもある、謹厳なレノルズも、子供の絵を描く時は手放しで甘美な感傷を見せたが、この作品にもそれがうかがえる。
温かい色調はヴェネツィア派を思わせるが、イギリス貴族の好みにあったその優雅さを見ると、レノルズもやはり18世紀の人であった。