エルミタージュ美術館, レノルズ(ジョシュア・レノルズ)

「ヴィーナスの帯を解くキューピッド」 レノルズ(ジョシュア・レノルズ)

ヴィーナスの帯を解くキューピッド
題名:ヴィーナスの帯を解くキューピッド
年代:1788年
製法:油彩、カンヴァス

レノルズはイギリス画壇に君臨した肖像画家。

この官能的な若い女はネルソン提督の愛人エンマ・ハミルトンと信じられている。ロイヤル・アカデミー会長でもある、謹厳なレノルズも、子供の絵を描く時は手放しで甘美な感傷を見せたが、この作品にもそれがうかがえる。

温かい色調はヴェネツィア派を思わせるが、イギリス貴族の好みにあったその優雅さを見ると、レノルズもやはり18世紀の人であった。

解説:田辺 徹(美術評論家)
    スポンサードリンク