「牡鹿の闘い」 ギュスターヴ・クールベ 作者:ギュスターヴ・クールベ 年代:1861年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:オルセー美術館 1858年にドイツに旅行したクールベは、森で発情期の鹿が闘うのを目撃した。 この旅行中には実際に鹿狩りも体験し、仕留めた鹿はこの作品のモデルになったと友人への手紙に書いている。彼は旅行中から制作にとりかかり、故郷オルナンに戻って幅5メートルを超える大画面に野生動物の荒々しい生態を描き出した。 ここには、都会で反体制の自己主張するのとは異なる素直なレアリスムへの気迫がうかがえる。 解説:隠岐 由紀子(帝京平成大学専任講師/美術史家) あわせて見たい絵画・コラム【コラム】美術の皮膚(160)ベネツィア派~革命の継承者たち~「牧歌的情景」 フランソワ・ブーシェ「手紙を読む若い婦人」 ヤン・フェルメール「嵐(テンペスタ)」 ジョルジョーネ スポンサードリンク