「三美神」 ルーベンス (ピーテル・パウル・ルーベンス) 作者:ピーテル・パウル・ルーベンス 年代:1636-1638年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:プラド美術館 ルーベンス後期の代表作。三美神は愛の女神ヴィーナスに仕える擬人像で、ことにルネサンス時代、三者が愛と欲望とその成就を表すという寓意(ぐうい)解釈が流行した。 ここでは北方の田園風景を舞台に花飾り、キューピッドと噴水を添え、三女性が向きを変えつつ豊満な裸身を誇らし気にさらす。左端の若い妻を含め、女体美の讃歌に画家の狙いはあっただろう。 こうした裸婦像は次のロココ時代、さらにルノワールにおいて新しい展開をみるのである。 解説:大高 保二郎(早稲田大学 教授) あわせて見たい絵画・コラム【コラム】美術の皮膚(68)「“幸福の画家”の苦悩~挑戦する苦悩~」「サーカスの客寄せ」 ジョルジュ・スーラ「イサベル王女とカタリーナ王女」 コエーリョ(アロンソ・サンチェス・コエーリョ)「マルガレーテ・ストンボロー=ヴィトゲンシュタインの肖像」 グスタフ・クリムト スポンサードリンク