「愛の園」 ピーテル・パウル・ルーベンス 作者:ピーテル・パウル・ルーベンス 年代:1633年頃 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:プラド美術館 壮麗な石造りの館の前に集う若い男女のみやびやかな戯れ。背景としてヴィーナスの噴水、三美神の彫像、また祝婚のハトやバラの花輪を持って宙を舞う愛の使者のキューピッドたち。 この主題“愛の園”はマリアの純潔を象徴する中世の“閉じられし園”が起源だが、ここでは画家自身が夢見る愛の桃源郷に置き換えられた。 左側で踊る男女はルーベンスと若い妻の、またこの庭園は画家の工房兼邸館の理想の投影であろう。ヴァトーへの影響も大きい。(大高) あわせて見たい絵画・コラム「ザクセンのハインリヒ敬虔公夫妻」 ルーカス・クラーナハ(父)「リンゴとオレンジ」 ポール・セザンヌ【コラム】美術の皮膚(4)「大事なコトはいつも酒席で教わる」【コラム】美術の皮膚(89)「印象派物語~素敵な三段論法~」 スポンサードリンク