「無原罪のお宿り」 バルトロメー・ムリーリョ 作者:バルトロメー・ムリーリョ 年代:1656-1660年頃 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:プラド美術館 マリアが原罪を免れて地上に降り立ったという教義は、17世紀のスペイン、とりわけアンダルシア地方で流行した。 太陽の黄金の光に包まれ、下弦の月を踏み締め、天から降りてきたマリア。 あどけなさの漂うその顔は清純そのものであり、風をはらむ衣の青は画面から感傷的な甘さを除いてくれる。ムリーリョが得意としたこの主題の作品の中でも、本作は最高傑作に数えられよう。(木下) あわせて見たい絵画・コラム「栄光のスペイン・ハプスブルク家最後のきらめき:ディエゴ・ベラスケス『ラス・メニーナス(女官たち)』(プラド美術館所蔵/1656)「ガルダンヌの村」 ポール・セザンヌ【コラム】美術の皮膚(170)マネの黒とマネの闇~拗らせた反抗期~「マドリード、1808年5月2日」 フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス スポンサードリンク