「黒衣のフェリペ四世」 ディエゴ・ベラスケス 作者:ディエゴ・ベラスケス 年代:1626-1628年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:プラド美術館 黒い衣装に身を包んだフェリペ四世の全身像である。描き直しはX線撮影によらずとも肉眼で認められ、国王として気高く厳粛なイメージに仕上げるのに苦心した跡をうかがえよう。 モデルの美徳を飾り立てるバロックの君主像と異なり、これは質素で味気無い。 だが、この画像こそ修道士のように禁欲、節制を旨とするスペイン王の理想の姿なのである。紙片は王の勅令、金羊毛勲章はカトリック教会の守護を表している。(大高) スポンサードリンク 編集者RECENT POSTED2023年2月6日憧憬の地 ブルターニュ ― モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷:国立西洋美術館イベント情報2023年2月6日ルーヴル美術館展 愛を描く:国立新美術館イベント情報2022年1月12日【コラム】美術の皮膚(192)マネの黒とマネの闇~モネの友情×打算~コラム2021年12月18日【コラム】美術の皮膚(191)マネの黒とマネの闇~ブーダンとクールベ~コラム2021年12月11日【コラム】美術の皮膚(190)マネの黒とマネの闇~本当の印象派の父~コラム2021年11月27日【コラム】美術の皮膚(189)マネの黒とマネの闇~もう一枚の集大成~コラム編集者の記事一覧