「オリバーレス伯・公爵騎馬像」 ディエゴ・ベラスケス 作者:ディエゴ・ベラスケス 年代:1636-1638年頃 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:プラド美術館 伯爵、公爵のふたつの称号を持つオリバーレス(1587−1645年)は、フェリペ四世の即位とともに宰相となり、ベラスケスの宮廷入りも画策したらしい。 慎重な野心家で、激情的で権勢欲が強く、王国再建のためにひとり奮闘するが1643年に失脚した。 ここでは乗馬の名手だった宰相が、戦場で指揮を執る姿で描かれている。馬を操るこのダイナミックなポーズには、政治面での巧みな手腕が暗示されているとみてよい。(大高) あわせて見たい絵画・コラム「パリの通り、雨」 ギュスターヴ・カイユボット「食卓」 ジャン・シメオン・シャルダン「ヴェールを被った婦人の肖像」 ラファエロ・サンティ【コラム】美術の皮膚(177)マネの黒とマネの闇~周囲の期待と現実のギャップ~ スポンサードリンク