「オランピア」 エドゥワール・マネ 作者:エドゥワール・マネ 年代:1863年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:オルセー美術館 ルネサンスの巨匠ティツィアーノの『ウルビーノのヴィーナス』の現代版を目指したこの裸婦像は、『草上の昼食』が巻き起こした騒ぎのほとぼりを冷ますため、1年待って1865年のサロンに出品され、今度は入選したものの、前作以上のスキャンダルとなった。 裸体画の鑑賞には神話の口実や現実感覚の韜晦(とうかい)が常識とされる当時にあって、この裸婦が姿や態度、花束を見せる黒人の召使いなどから、はっきり現実の娼婦とわかったからである。(隠岐) あわせて見たい絵画・コラム「皇太子バルタザール・カルロス騎馬像」 ディエゴ・ベラスケス【コラム】美術の皮膚(182)マネの黒とマネの闇~そして印象派が残った~「ペテロの殉教」 ミケランジェロ【コラム】南仏アルルでみつけた光と友:フィンセント・ファン・ゴッホ/「ジョゼフ・ルーランの肖像」 スポンサードリンク