「バッカスの戴冠(酔払いたち)」 ディエゴ・ベラスケス 作者:ディエゴ・ベラスケス 年代:1628-1629年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:プラド美術館 ベラスケスとしては珍しい神話画で、念願のイタリア旅行の直前、セビーリャ以来の初期様式を総合した記念碑である。 半裸のバッカスが中央に座り、周囲の男たちに葡萄(ブドウ)の冠を授けている。この主題には、当時マドリードに滞在中のルーベンスの影響があろう。 だが、宗教画と同様、ここでも異教の神々は英雄ではなく、地上的人間、単なる“酔っ払いたち”として描かれた。それがバロック特有の神話解釈なのである。(大高) あわせて見たい絵画・コラム【コラム】美術の皮膚(160)ベネツィア派~革命の継承者たち~【コラム】美術の皮膚(124)「ハプスブルク~マリー・アントワネットの愁い~」【コラム】美術の皮膚(95)「世紀末芸術~継がれるジョン・ラスキンの思想~」「受胎告知」 フラ・アンジェリコ スポンサードリンク