「ブレダの開城(長槍)」 ディエゴ・ベラスケス 作者:ディエゴ・ベラスケス 年代:1634-1635年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:プラド美術館 新興国オランダの要衝ブレダを巡る攻防戦でスペイン軍の勝利を描いた中期の名作である。 勝者スピノラが今し方馬を降り、敗軍の将ナッソウが差し出す城門の鍵を優しく受ける。この寛容と高潔は騎士道精神を思わせる。 中・後景にかけて撤退するオランダ兵、さらに雄大な北方風景が続き、鮮やかな“槍衾(やりぶすま)”が勝利の栄誉を称える。とりわけ尻を見せる馬の、見る者の動きでその向きを変える処理は卓抜であろう。(大高) スポンサードリンク 編集者RECENT POSTED2023年2月6日憧憬の地 ブルターニュ ― モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷:国立西洋美術館イベント情報2023年2月6日ルーヴル美術館展 愛を描く:国立新美術館イベント情報2022年1月12日【コラム】美術の皮膚(192)マネの黒とマネの闇~モネの友情×打算~コラム2021年12月18日【コラム】美術の皮膚(191)マネの黒とマネの闇~ブーダンとクールベ~コラム2021年12月11日【コラム】美術の皮膚(190)マネの黒とマネの闇~本当の印象派の父~コラム2021年11月27日【コラム】美術の皮膚(189)マネの黒とマネの闇~もう一枚の集大成~コラム編集者の記事一覧