道化、矮人(わいじん)を描いた肖像画シリーズの1枚で、狩猟のための館を飾っていた。フアン・カラバーサスは本図のとおり目の不自由な道化で、フェルナンド親王に仕えたのち、フェリペ四世の宮廷に入った。
愚鈍を意味する瓢箪(ヒョウタン)が2個床に置かれ、足もとのグラスにワインが注がれている。
流麗なタッチで、とりわけ顔の描写や白いレースに異様な迫力がみなぎる。王室資料によれば、肉、魚の食事代が支給され、かなり厚遇されたらしい。
解説:大高 保二郎(早稲田大学 教授)
道化、矮人(わいじん)を描いた肖像画シリーズの1枚で、狩猟のための館を飾っていた。フアン・カラバーサスは本図のとおり目の不自由な道化で、フェルナンド親王に仕えたのち、フェリペ四世の宮廷に入った。
愚鈍を意味する瓢箪(ヒョウタン)が2個床に置かれ、足もとのグラスにワインが注がれている。
流麗なタッチで、とりわけ顔の描写や白いレースに異様な迫力がみなぎる。王室資料によれば、肉、魚の食事代が支給され、かなり厚遇されたらしい。