「ピアノを弾く少女たち」 ルノワール (オーギュスト・ルノワール) 作者:オーギュスト・ルノワール 年代:1892年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:オルセー美術館 柔らかな色調が甦り、暖かな雰囲気が漂う晩年の作風を予告する。同じテーマの絵は、他に数点あるが、この作品が最も完成度が高く、構図も緊密である。印象派の詩人マラルメが「溌刺として自在な成熟期の作品」と激賞し、国費で購入された。 ルノワールもこの頃「軽やかな音の絵に戻り、もう二度とそこから離れない」と語っているが、印象派からルノワール独自の画風に向かう。譜面に見入る少女たちの表情からピアノの音が聞こえてくるようだ。 解説:高草 茂(美術史家) スポンサードリンク 編集者RECENT POSTED2023年2月6日憧憬の地 ブルターニュ ― モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷:国立西洋美術館イベント情報2023年2月6日ルーヴル美術館展 愛を描く:国立新美術館イベント情報2022年1月12日【コラム】美術の皮膚(192)マネの黒とマネの闇~モネの友情×打算~コラム2021年12月18日【コラム】美術の皮膚(191)マネの黒とマネの闇~ブーダンとクールベ~コラム2021年12月11日【コラム】美術の皮膚(190)マネの黒とマネの闇~本当の印象派の父~コラム2021年11月27日【コラム】美術の皮膚(189)マネの黒とマネの闇~もう一枚の集大成~コラム編集者の記事一覧