「リンゴとオレンジ」 ポール・セザンヌ 作者:ポール・セザンヌ 年代:1895-1900年頃 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:オルセー美術館 リンゴやオレンジが存在感をもって生きている。テーブルを覆う白布やカーテンはその演技場の舞台である。果実皿や水差しは、息づいているリンゴやオレンジの動きを介添えしている。 ここでは、単一遠近法は全く無視され、静物それぞれの存在を凝視するかのように、いくつかの視点が組み合わされて各々の生命を溢れさせる。セザンヌはリンゴに託して自分の感情を表現し、平面絵画の空間に多様な深みを刻んだ。現代美術の幕開けを告げる最も重要な静物画である。(高草) スポンサードリンク 編集者RECENT POSTED2023年2月6日憧憬の地 ブルターニュ ― モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷:国立西洋美術館イベント情報2023年2月6日ルーヴル美術館展 愛を描く:国立新美術館イベント情報2022年1月12日【コラム】美術の皮膚(192)マネの黒とマネの闇~モネの友情×打算~コラム2021年12月18日【コラム】美術の皮膚(191)マネの黒とマネの闇~ブーダンとクールベ~コラム2021年12月11日【コラム】美術の皮膚(190)マネの黒とマネの闇~本当の印象派の父~コラム2021年11月27日【コラム】美術の皮膚(189)マネの黒とマネの闇~もう一枚の集大成~コラム編集者の記事一覧