「アレアレア(喜び)」 ポール・ゴーガン 作者:ポール・ゴーガン 年代:1892年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:オルセー美術館 タヒチ滞在2年目、ゴーガンはマオリ族の古代信仰を知る。遠景で女たちが踊りを捧げている偶像は月の女神ヒナを表している。万物の母、再生の女神でもあるヒナは、文明人としての自己を捨て、野蛮人として蘇ろうとするゴーガンにとって最も重要な意味を持っていた。 ここでは女神は、犬を従えた現実の女たちに、原初的な、太古の世界を見いだそうとする画家の拠り所となっている。大胆な色彩のパッチワークが夢幻を醸し出している。(廣田) あわせて見たい絵画・コラム「接吻」 グスタフ・クリムト【コラム】美術の皮膚(123)「ハプスブルク~女帝マリア・テレジア~」「聖アントニウスの誘惑」 ボス(ヒエロニムス・ボス)「ヨハネ小祭壇画」 メムリンク(ハンス・メムリンク) スポンサードリンク