「赤い屋根、冬の村」 カミーユ・ピサロ 作者:カミーユ・ピサロ 年代:1877年 製法:油彩、厚紙 収蔵美術館:オルセー美術館 葉を落とした木々は前景にスクリーンのように並べられ、向こうの家々から遠くの丘へと広がる空間を効果的に感じさせる。 それと同時に、家々の屋根の連なりと丘の稜線によって水平線が強調され、赤と緑を基調とする絵具の細かいタッチの塗り重ねによって綴れ織りのような装飾的画面が生み出されている。 屋根の三角形や煙突を表す長方形などの幾何学的形態はしばしばカミーユ・ピサロの風景画に登場し、画面に秩序を与える役割を担っている。(廣田) あわせて見たい絵画・コラム「ポンパドゥール夫人」 フランソワ・ブーシェ名古屋市美術館開館30周年記念「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」「聖母戴冠」 フラ・アンジェリコ【コラム】美術の皮膚(119)「ハプスブルグ~600年の栄華~」 スポンサードリンク