「赤い屋根、冬の村」 カミーユ・ピサロ 作者:カミーユ・ピサロ 年代:1877年 製法:油彩、厚紙 収蔵美術館:オルセー美術館 葉を落とした木々は前景にスクリーンのように並べられ、向こうの家々から遠くの丘へと広がる空間を効果的に感じさせる。 それと同時に、家々の屋根の連なりと丘の稜線によって水平線が強調され、赤と緑を基調とする絵具の細かいタッチの塗り重ねによって綴れ織りのような装飾的画面が生み出されている。 屋根の三角形や煙突を表す長方形などの幾何学的形態はしばしばカミーユ・ピサロの風景画に登場し、画面に秩序を与える役割を担っている。(廣田) あわせて見たい絵画・コラム「都会のダンス」 ルノワール (オーギュスト・ルノワール)【コラム】海を渡った北斎漫画「HOKUSAI’S LOST MANGA」(後編):ボストン美術館【コラム】行動派の旅の絵師、北斎 -常に高みを目指し続け、精進を続けた- / 藤 ひさし「小椅子の聖母」ー ラファエロ・サンティ スポンサードリンク