「緑のスカーフの女」 カミーユ・ピサロ 作者:カミーユ・ピサロ 年代:1893年 製法:油彩、厚紙 収蔵美術館:オルセー美術館 1880年代後半、均一な筆遣いと明るい画面の追究はカミーユ・ピサロを新印象派へと向かわせた。 1890年頃には自らの印象派様式へと回帰し、以後風景画、農婦、浴女などさまざまな主題を採り上げるが、農婦を描いた作品では新印象派の技法を保持している。 本作品でも顔や手の光の当たる部分は暗く、背中の影の部分は明るく縁どる新印象派の技法が用いられ、人物をくっきりと浮かび上がらせているが、伸びやかな筆遣いと独特な色彩の調和が注目される。(廣田) あわせて見たい絵画・コラム「烏の飛ぶ麦畑」 フィンセント・ファン・ゴッホルーヴル美術館展 肖像芸術——人は人をどう表現してきたか【コラム】美術の皮膚(25)「近現代のご長寿画家たち②~ジャポニスムと相思相愛のモネまで~」「アルジャントゥイユのヨットレース」 クロード・モネ スポンサードリンク