「画架の前の自画像」 フィンセント・ファン・ゴッホ 作者:フィンセント・ファン・ゴッホ 年代:1888年 製法:油彩、カンヴァス 収蔵美術館:ゴッホ美術館 ゴッホは生涯に30点以上の自画像を描いた。これはモデルを雇う経済的余裕がなかったためでもあるが、自分という存在への意識が高かったためでもあった。 パリ時代の自画像は、後年の内なる狂気を見据えるような作品とは違い、この作品のように明るい印象派風の色彩と筆触とが横溢(おういつ)する穏やかなものである。 ゴッホは画架に向かって絵筆を執る姿を描くことで、本格的な画家として生きる自分を表現したかったのだろう。 あわせて見たい絵画・コラム「化粧するヴィーナス」 フォンテーヌブロー派【コラム】美術の皮膚(9)「自浄能力がコンテンポラリーアートを生んだ」【コラム】美術の皮膚(49)「盗難絵画⑦~再びラスボロー・ハウスで~」「ジャングル、虎と野牛の戦い」 アンリ・ルソー スポンサードリンク