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【コラム】美術の皮膚 (12)「19世紀以前に最も構成に影響を与えた画家は?」

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Davinch
自画像 (レオナルド・ダ・ヴィンチ)/ image via Wikipedia

19世紀以前に、最も後世の画家たちに影響を与えた画家は誰なのか?もちろん、画家たちに直接インタビューなどできないし、僕の審美眼では判る訳もないから、コツコツと資料をあたるしかないのだけれど、その結果は...やはり万能の天才(伊)レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452~1519)であった。

盛期ルネッサンス期

  • (伊)ラファエロ・サンティ(1483~1520)
  • (伊)ピエロ・デ・コジモ(1462~1521)
  • (伊)ブラマンティーノ(1465頃~1530)
  • (伊)フラ・バルトロメオ(1472~1517)
  • (伊)ソドマ(1477~1549)
  • (伊)ルイーニ・ベルナルディオ(1481頃~1532)
  • (伊)アンドレア・デル・サルト(1486~1531)
  • (伊)アントニオ・アレッグリ・ダ・コレッジオ(1489頃~1534)

北方ルネサンス期

  • (フランドル)マセイス・クエイティン(1456頃~1530)
  • (独)ホルバイン・ハンズ(子)(1497頃~1543)

マニエリスム期

  • (伊)ヤコボ・ダ・ポントルモ(1494~1556頃)

上記の計11人がレオナルド・ダ・ヴィンチに影響を受けている。ルネサンスの三大巨匠と云われている、(伊)ラファエロ(1483~1520)の7人、(伊)ミケランジェロ(1475~1564)の5人と比べてもやはり多い。

正確にはもっと多いかもしれないし、むしろ少ないかもしれない。間接的な影響も考えれば話も変わってくると思うけれど、それは専門的な解説にお任せして、僕は美術の皮膚を撫でるように表面的な数字遊びを続けようと思う。

続いては、バロック期に活躍した(伊)カラバッジョ(1573~1610)の10人。

絵画黄金時代とも呼ばれるバロック美術の形成に大きな影響を残したと云われる画家だけれど、かなりの無法者なので華やかな活躍はしていないし、38歳の若さで亡くなっている。

喧嘩三昧で人を殺めたこともあり、実際に死刑まで宣告されて、教会に逃げ込んでは生き延びていた。しかし、まさに生き様を反映したかと思えるような陰影の強烈な作品の迫力はすごい。

バロック期

カラヴァッジョは上記の計9人の広い範囲の画家たちに影響を与えている。個人的には彼の描いた光と影の系譜は、(蘭)フェルメールや、印象派の(仏)モネにさえ繋がっていると思うのだけれど、素人考えの個人的な感想は控えてデータと淡々と向き合ってみる。

(つづく)

高柳茂樹
一般社団法人日本美術アカデミー
プランニングディレクター
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